解決課題に向けて
Problem to be solved
病院で活躍する医療機器、その種類は数千点にも。
ひと言で「医療機器」といっても、病院には一般的にイメージされやすいX線撮影装置や、CT、MRI等の他にも、手術で使用するハサミやメス、また、患者さんへ埋め込んで利用するペースメーカー、人工関節など、規模によっては1,000点を超す多種多様の製品にあふれています。現在、医療機器は診察室、検査室から手術室、集中治療室等多くの場面で活用されています。また、技術の進歩に伴い、より患者さんの痛みが少ない(低侵襲性)機器が開発されるようになり、そのような医療を実践するための空間づくりや医療情報システムとの連携も益々進んでいます。
今後は、AIやIoT、ロボティクスの技術が進むと言われる反面、これら最新の医療機器の調達や保守管理には相応の能力が以前よりも求められるようになりました。
更新にあたっては現在使われている医療機器を隅々まで調査。新規調達の範囲を見極める。
大きな病院の建替等では、医療機器の調達を検討する前に、まず現在保有している医療機器を隅々まで調査し、新たに購入する範囲を決めるところからスタートします。また、病院の将来像や機能に沿って検討を進めるため、意思決定ルートや予算枠などをこの段階から考慮しておくことが大切です。
小規模な病院やクリニック等でも調査は伴いますが、大規模な病院の医療機器は患者さんを呼び込むマーケティング効果としての位置づけがより強くなります。そうした視点でのご提案を含め、将来のご検討にあたっての効果的な意思決定を支援していきます。
病院の設計を進める際、大きな医療機器についてはできるだけ最初から図面でレイアウトを反映しておくことが大切です。建物の構造物に影響を与えるためですが、特にCTやMRIなどの大型の医療機器については、この時点で慎重に搬入・搬出のルートを計画し、建設期間中や更新の際に事故が無いよう配慮しておくことが重要となります。
なお、医療機器を設置した後の部屋の使い勝手等の検討に際し、より病院スタッフにとってイメージが分かり易いように3DやVRを用いて確認していくことが近年のトレンドとなっています。
搬入中も病院スタッフが診療継続に集中できる環境を。
施工の段階では、実際に医療機器の調達を進めることになります。大きな病院となると近年、民間病院でも入札で決めることが一般的となりましたが、中小の民間病院では交渉一本でまとまることも。
この時期に、各医療機器のメーカーさんやディーラーさんから色々と資料を取り寄せ、価格や性能などを見ながら選定していきます。
新しい病院が開院する前には、全ての医療機器の搬入や現有医療機器の移転を終わらせます。また、この期間は病院スタッフ以外にも多くの納入業者さんが施設を出入りしますので、納入業者による搬入のルール、スケジュール、申請方法などの徹底は、働いている病院スタッフや患者さんとのトラブルを未然に防ぐ上でも大切なポイントです。
最新の情報を得ながら、計画的な医療機器の採用を。
病院の建替では、医療機器への投資額は建築に次ぐ規模となります。また、医療機器をめぐる技術の開発は日進月歩で、かつ多様化しています。
今後の医療機器の調達・更新についての計画にあたっては、ぜひ最新の事例や市場動向に精通したアイテックのコンサルタントをご活用ください。
キーサクセスポイント
Key Successs Point
医療機器更新の計画的な管理
院内の各部門へ医療機器に関わるヒアリングを行い、予算と照らしあわせた新規購入の優先順位や、将来にわたって必要となる医療機器更新の計画を「見える化」します。この際、更新を控えている大型機器の状況もみながら、各年の投資額のバラツキを平準化する様に管理します。また、廃棄についても運用手順をご提案し、医療安全の向上と不要な費用を節減することができます。
医療機器と医療情報システム(ICT)の接続
アイテックでは、病院経営の視点から将来に必要とされる運営計画、医療情報システム、医療機器、アウトソーシング企業の選定などを総合的に提供しています。そのため、医療情報システムとの接続についても、早い段階からシステムベンダと医療機器メーカー相互の接続に関する責任区分を明確にし、トラブル原因を未然に調整していくことができます。
医療機器の有効活用
医療機器の調達、稼働、そしてメンテナンス(修理・故障、リコール情報など含め)に関わる情報の集中管理を体制面で支援することとあわせ、その後の保守管理コスト節減も支援しています。